「TV付いてます!」を主張できたダイバーシティアンテナ

パーツ名:ダイバーシティアンテナ
流行時期:1980年代

アンテナの本数を増やすことで、山に囲まれた道路などあらゆる場所でも電波を安定させる効果を持つダイバーシティアンテナ。主に車載テレビ用として使われ、アンテナが付いていることで「このクルマにはテレビが付いているんだぜ〜」とアピールできる一種のステータスアイテムだった。特にルーフに付けるタイプはY30セドリック&グロリアや12クラウンなど高級志向のハイソカーに人気があり、前方に伸びるアンテナの先端がクルッと曲げられているのが特徴。そして後方に伸びた2本のアンテナがお箸のように見えるからか、通称「割りばしアンテナ」などとも呼ばれた。

他にはトランクリッドに付けるタイプもあり、90年代になるとリアウインドウに設置する折り畳みタイプが登場した。現在はフィルムアンテナの普及によりダイバーシティアンテナは過去の産物となっているが、当時仕様を目指すオーナーたちには一定の需要があり、ネットオークションで当時物を購入して取り付けている。