長くて鋭いデザインこそ、ヒロッパネの代名詞

パーツ名:ヒロッパネ
流行時期:1980年代前半

FRP製エアロパーツの普及に大きく貢献した伝説のエアロメーカー、大阪のヒロ。もともと中古車屋からスタートした同社。お客さんとしてやって来たオーバーフェンダー付きのジャパンをヒロの名物社長である若かりし頃の吉川氏が見たのをきっかけに、エアロデビュー作となる「ジャパンR」を完成させた。そのジャパンRとは名前の通りジャパンをベースに、ダクト入りのフロントスポイラーとオーバーフェンダー、そして斜めに角度を付けた1ピースのリアウイングでコーディネート。ダックテールのようなデザインは当時の国産車用エアロとしては画期的で、このジャパン用のハネが、後にオーナーたちの間で「ヒロッパネ」と呼ばれて親しまれた。

ヒロのエアロは精度が高くてフィッティングが良く、このハネは車種専用設計ながら他車に流用して付けるオーナーも多かった。またヒロのブランドを象徴するキャラクター「ツッパリ君」の刻印を入れていたのも、ある意味自社製品に相当強い自信を持っていたからできたことだろう。当時の大ヒット商品だけにコピー品も多く出回り、中にはツッパリ君の刻印までそのままコピーしたものもあり、素人には見分けが付きにくかった。