多くの夢を与えた幻の国産スーパーカー

撮影日:2018年2月17日
イベント:Nostalgic2days(神奈川県)

童夢 零(1978年)・童夢P-2(1979年)

 レーシングカーの製造を行う童夢が、市販化を視野に入れて開発したスーパーカーが童夢・零(シルバー)。1978年にジュネーブモーターショーで初公開された貴重なプロトタイプで、現存する零はこれ1台のみ。FRPで作られたボディは、全高を980㎜まで低くしたウェッジシェイプデザインが特徴。純国産にこだわっていたため、エンジンは日産のL28を横置きに設置。スーパーカーブーム終焉の中でも市販化が期待されていたが、当時の運輸省から申請を拒否されてしまい計画は立ち消えとなってしまった。

 その後アメリカに法人を設立し、日本に逆輸入での販売を想定した童夢P-2(レッド)の開発に着手。2台が製作されたが、途中でレーシングカーの製作に集中したことにからP-2の市販化も頓挫。もし市販化されていたら、その後のクルマの歴史に大きな影響を与えたかもしれない。