当時ダントツ人気だったステアリング

パーツ名:モモ・ジャッキースチュワート
流行時期:1970年代〜

 今のクルマはエアバッグが内蔵され、ステアリングを社外品に交換する文化は失われつつある。しかし昔のクルマは純正のステアリングがかなり大きく、走るためには小径の社外ステアリングに交換しないことには始まらない。
 70〜80年代の一番人気はMOMOのジャッキー・スチュワート。名前にはF1でワールドチャンピオンを3回獲得した、スコットランド出身のレーサーの名が冠されている。デザインは手にしっくり馴染む革巻きの3本スポークで、スポークの下にはジャッキースチュワートのサインが刻まれていた。大きさは35φ。当時の社外ステアリングとしては定番サイズだが、これでも重ステ+ワイドタイヤで縦列駐車などが本当に大変だった。撮影車両はホーンボタンが変わっているが、本来はジャッキーのヘルメットがデザインされている。

 ただし80年代後半から90年代にかけてはヴェローチェレーシングにその人気の座をゆずる。定番中の定番で、今も人気のモデル。精悍なブラックフェイスが走り屋の心をくすぐる。インディなどのウッドタイプもあった。

 ちなみにMOMOはイタリアの人気ステアリングメーカーで、今もレアーズが輸入販売している。J・スチュワートのように人気レーサーをモデル名に使うことが多く、N・ラウダやM・アンドレッティ、J・イクス、G・ヴィルニューブなどが有名。